![]() |
||||
![]() |
||||
| VOL.21 | ||||
| 旅行土産はカメオに限る!? カメオ | ||||
| 「カメオ」というと、ほとんどの人が「ブローチ」や「ペンダントヘッド」などを 思い浮かべるのではないでしょうか。カメオが、ジュエリーとしてそれだけポピュ ラーだということも言えると思いますが、「カメオ」というのは本来、陽刻、つま り「浮き彫り」のことで、色石や貝殻の表面に、デザインの部分だけを高く盛り上 げて彫る技法のことをいいます。 ですから、カメオにはブローチだけでなく、ほとんど絵画と呼べるような「作品」 も数多く存在しています。 カメオの技術は古代に発達し、エジプトやギリシャからローマへと広まっていきま した。それらの主題としては、古代の物語や理想を絵画的に表現したものが基調に なっています。 カメオには、めのうなどのハードストーンが用いられたストーンカメオ、貝殻を用 いたシェルカメオなどがあります。いずれも上下に二層以上の色の違う層を持つ素 材を利用して背景とデザインとを色違いにしているのが特徴で、カメオの価値は、 素材ではなく彫りの技術にあります。 シェルカメオは、15世紀頃からイタリア南部で作られてきましたが、19世紀頃 には、グランドツアーと呼ばれる、英国貴族の子弟たちのヨーロッパ大旅行の土産 物として英国にもたらされ、新たな流行をみています。 その他には、色の違う陶土を張り合わせて作ったウェッジウッドカメオや、珍しい ものとしては、ラーバ(熔岩)カメオがあります。ラーバ(熔岩)カメオは、イタ リアのポンペイ遺跡を訪れた旅行者たちがヴェスヴィオス火山の土産として英国や フランスへ持ち帰ったものでした。 アンティークカメオの中で最近注目を浴びていて、面白いと思えるものにブラック ムーアのカメオがあります。黒人(ムーア人)をモチーフにしたカメオで、18〜 19世紀頃にはヴェネツィア共和国で多く創られていました。当時、交易の盛んで あったヴェネツィアには多くのムーア人が住んでいたからではないかと言われてい ます。 「アンティークカメオが好きな人は現代のカメオには見向きもしない」という説が ありますが、実は私は、現代もののカメオはあまり好きではありません。アンティ ークカメオには厚みがあり、しかも繊細で現代もののカメオにはない暖かみがある。 そんな感じがします。 <補足> カメオに用いられるいろいろな素材 石(ハードストーン)、ジェット、貝、象牙、珊瑚、べっ甲、熔岩、ガラス *アンティークカメオのモチーフ* ゼウス、ポセイドン、メデューサ、ヴィーナス、ダイアナ、ミネルバ、バッカス、 アポロ、ヘラクレス、スリーグレイセス、アキレス、エロス、プシュケ、 デイ&ナイト、ゼウスとヘーベ または、絵画を取り入れた作品など |
||||