VOL.8

アンティークな週末ロンドンの歩き方 その2 骨董市と長靴
 
先日、5時起きで東京都内の骨董市に行ってきました。
現場についたのは6時半頃だったのですが、昨晩の午後11時頃にはもう支度を始めていたというおじさんが、入り口のあたりに陣取っていました。他の店はまだ準備中というところが多かったのですが、おじさんはすべての品物をならべおわって、眠そうに客待ち顔で立っていました。

面白いことに、おじさんの店では同じ品物に3種類の値段がついていました。兎の柄の器で、値段は¥600と¥700と¥800。欲しかったものだったので、もちろん¥600のものを3つ買ってきました。
「3つ買っても¥600だから、1個にしときな」と言うおじさんでしたが、ちゃんとおまけをつけてくれました。おまけは、硬質ガラス?の試験管が10本。「こうやって束ねて、一輪挿しにするといいよ」のアドバイス付き。

骨董市の方は、和物が中心。イギリスの物が好きな私には、いまひとつよくわからない世界でした。

さて、今回は前回紹介しきれなかった雑誌や本をいくつかご紹介します。

  
 <無料でもらえる”the Collector(骨董名品録)”>
  
本屋さんなどで、無料でもらえる40ページ程の小冊子です。
無料とはいえ(無料だから?)、カラー写真付きのお店の広告や、フェアの情報などがたっぷり詰まっています。イギリス各地の地図も掲載されているので、お店の場所を探すにはとても便利です。アンティークに関する記事も少し載っているので、こちらは英語の勉強にどうぞ。


 <イギリスの「骨董ファン」”Antiques &Collectables”>
  
これは見出しに書いた通り、日本で出版されている「骨董ファン」ととても似た雑誌です。ニュースや、読者からの手紙。そして、プライスガイドにいくつかの特集。最後にはお決まりのフェアやオークションの情報で締めくくられています。この雑誌は全頁がカラーなので、とても綺麗です。休日の午後、お茶とお菓子でアンティークを楽しむのに最適です。1冊£2.60。


 <日本語で読める”ロンドン骨董街の人びと(六嶋由岐子著 新潮社刊)”>
 
イギリスの「本物」のコレクターやディーラーと呼ばれる人達は、いったい、何を考えて、どんな生活を送っているのか。実際にイギリスの老舗古美術店スピンク・アンド・サンに勤めていた日本の女性が、フラットな眼で見て書いた「イギリスの特別な人々」の話。小説仕立で、分かりやすく書かれているので、興味深く読み進めていくことができます。
ちょっとだけ引用すると ……

五時半になったので、私は身支度を整えて二階へ下りて行った。ちょうどトレンチコートをはおったディーラーたちが、こうもり傘を持ち、古美術新聞の「アンティック・ガゼット」を小わきにはさんで、仲間と挨拶をかわしながら部屋を出て行くところだった。秘書室の隣にある台所の洗い場から茶碗の音が聞こえる。ポーターが流し台にたまったウェッジウッドを洗って、泡が切れないまま次々と重ねていた……

とてもイギリスらしい光景で、私の好きな箇所です。

 
 <そして、”THE ANTIQUE TRADE CALENDAR”(季刊)BRITAINS’S GUIDE TO ANTIQUE FAIRS MARKETS AND CENTRES>

こちらは、ずしりと重い£1.50の冊子です。200頁を超えるその中身は、これでもかという量の、イギリス中のフェアやマーケットの情報。3ヶ月分の予定が、時系列で書かれているので、旅行のスケジュールを組むのにぴったりです。


イギリスで早朝からやっているマーケットでは、ルーペと懐中電灯は必需品です。イギリスの冬は暗くてとても寒いので、暖かくしていってください。それから、競馬場(ショーグラウンド)で開かれるフェアでは、地面がぬかるんでいることが多いので、長靴をお忘れなく。